松崎町のうたを育てる会
団体概要
声楽家や音楽家、大学教員らからなる外部団体との活動に触発され、地元有志で立ち上げた団体。外部団体と共に実施するプロジェクトの地元の受け皿となる一方、プロジェクト成果を地元に浸透させていくための周知・調整・盛り立て・拡散を自発的に行い、将来の展望を開いていく。
SNS
2020年度
松崎町のうたを歌おう会
1.町内放送
朝、昼、夕方の決まった時間に町の各所に設けられたスピーカーから流れる町内定期放送のチャイムのメロディを「松崎町のうた」に変更。複数回の試験放送を経て、2月1日から放送開始。
2.リモートコンサート
「松崎町のうた」作曲者の相澤さん、演奏者のいる東京のスタジオとつないだオンラインコンサートの開催。
「松崎町のうた」を育てるミニコンサート ~心に響く麗しの歌~
「松崎町のうた」を育てるミニコンサート ~心に響く麗しの歌~
日時:
2020年11月29日
出演:
相澤洋正(作曲家) 佐藤亜弓(ピアニスト) 紀野洋孝(テノール歌手)
会場:
環境改善センター文化ホール
3.歌おう会
「松崎町のうた」を歌う定期練習会の開催。
7月~3月 23回(1月は歌唱活動休止)
4.リズム体操、健康体操映像の作成
「松崎町のうた」をベースにした体操をつくり教習DVDとして配布。幼・保育園、小学校、高齢者施設などでの活用を促す。
《担当コーディネーターのふりかえり》
声楽家や大学教員たちによって企画され、平成29年から実施された事業に協力していた地元住民たちが、地域内での展開推進を引き継ぐために2018年に組織した団体。2019年には元々の企画団体と二人三脚でコンサートを開催し、会場には町の総人口の1割にあたる600名以上の人が集い大盛況となった。
自ら主体的に動き出した今年度は、コンサートで生まれた熱を維持し、町の日常の中にさらに定着させることを目的としていた。そのために選んだのは、町内各所に設置された放送設備(スピーカー)から朝昼晩の決まった時間に毎日流れる時報チャイムだった。
活動の核となっている「松崎町のうた」のメロディをチャイム音として流すため、今のメロディがいつどのようにして採用され、変更の可能性があるかを探るところから始め、試験放送を経て、年明けの2021年2月からチャイム音が「松崎町のうた」に変更された。
町民が集まって歌う「歌おう会」は感染症対策を徹底したうえで開催し、作曲家やピアニストを招いたコンサートも延期をしながらもリモートで開催したものの、年末に予定していた町民が一堂に会し、みんなで歌うコンサートの実施は中止せざるをえなかった。また、歌に振付をつけた健康体操と子ども用リズム体操のDVDや、これまで町民が詠んだ詞をまとめた「歌集」などツールを活用した定着推進の準備も整えた。
「松崎町のうたを育てる会」が発足するきっかけとなったFULL-SATOプロジェクト
https://www.town.matsuzaki.shizuoka.jp/docs/2019020800017/
(鈴木一郎太)
2019年度
FULL-SATOプロジェクト -松崎町と歌を育てる-
1.コンサート「松崎町のうた ~町民が紡ぐ歌語り~」開催
町内で活動する音楽団体、活動団体、FULL-SATOプロジェクトの音楽家たちが出演するコンサートが開催された。
観客も、出演者もそのほとんどが松崎町の住民だったが、その数は人口の1割となる660名を数えた。その数もさることながら、それぞれに作詞した歌の歌唱には誇りや気持ちが表れており、歌い手・聞き手の区別なく心動かされた空気感が感じられた。
日 時
2019年12月15日(日) 14:00~15:35(13:30開場)
会 場
松崎町農村環境改善センター 文化ホール
参加者
660名(観客:470名、町民出演者:190名)
2.周知活動
町内のさまざまな場面に出掛けていき、幅広い層に向けた周知活動と、作詞のワークショップを実施。それぞれの町に対する思いをつづった歌詞が100篇ほどできあがった。
A.ミニコンサート 全4回 のべ131名
B.歌唱練習会・作詞ワークショップ 全13回 のべ540名
C.各地の敬老会に赴いての歌唱披露・作詞ワークショップ 全7地区 のべ250名
D.地域の学校での演奏会・歌唱指導 小、中、特別支援学校 のべ402名
E.町内のイベントへ出演 全2回 のべ98名
F.コンサート映像鑑賞会 47名
3.プロモーションビデオ制作ワークショップ
松崎高校美術部と町民有志 のべ60名
「松崎町のうた~いとしきふるさと~」
作詞:町民の皆さん(相澤洋正補作)
作曲:相澤洋正
コンサート「松崎町のうた ~町民が紡ぐ歌語り~」の最後に出演者全員で歌った「松崎町のうた」の映像です。
※FULL-SATOプロジェクトのメンバー、作曲家の相澤洋正さんのページにリンクを貼らせていただきました。
《担当コーディネーターのふりかえり》
外部から立ち上げられたプロジェクトに刺激を受け、地元から生まれた「松崎町のうたを育てる会」。
「こうして立ち上げられたものを町に根付かせるのは自分たちの責任だし、自分たちしかできないだろう」とメンバーの方が言っていたのが印象に残っています。外からの働きかけをきっかけに、自分たちの強みを見つけ、誇りを持って団体を立ち上げ運営していく姿にはいつも感激します。
コンサート会場には全町民の10分の1にあたる600名を越える人たちが集まっていました。こうした文化活動は外への発信や、外部からの来訪者数、どんな波及効果があったかなどに注目が集まりがちですが、しかし、町の中で町民がやっていることに町民たちがのっかって楽しむ、土地ならではの文化を語る時には、これがまず何より大切なことだなと感じさせてくれます。
(鈴木一郎太)