Usamiフェス実行委員会
団体概要
2012年7月に第1回を実施以来、「伊豆」「宇佐美」「海」をテーマに、飲食、物販、体験、ステージイベントを年1回「USAMIフェス」として開催している。伊豆・伊東・宇佐美にある観光業・飲食店・物販店の方々、地域でアーティストとして活躍されている方々と伊豆に観光で訪れて頂いたお客様、ご近所・地域の皆様が繋がっていく交流の場を目指している。
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2020年度
USAMIフェス
事業内容
静岡県文化プログラムによる支援の初年度となった2020年(第9回)は、従来の「伊豆」「宇佐美」「海」に「自然」「アート」「観光」がテーマとして加わり、
1)地元在住のプロアーティスト三枝文子氏による灯篭アートの展示
2)ジャイアントフラワーの展示にアーティストのアドバイスと地域の有志の力が加わる
3)地元在住のミュージシャンによる小島大介氏やダンサーによるパフォーマンスやDJを通した「Usami」らしい音づくり
4)伊東自然歴史案内人会による史跡等の紹介
などのプログラムが実現した。
コロナ架の最中で、各地の文化イベントの実施に慎重だった時期に、検討の上、検討を重ねて実施を決めたこともあり、地元の皆さんが毎年の楽しみとして定着しているファイアーダンスも夕日が落ちていく中でのパフォーマンスは、新型コロナウィルスの影響による鬱屈した雰囲気を消し去るような感動と会場の一体感につながった。
開催日時
2020年 9月27日(日)12時~20時
場所
伊豆市宇佐美 城宿ストリートUsaMIフェス会場
観客数
1700名
《担当コーディネーターの振り返り》
どの地域にも神事としての流れを汲んだいわゆる「お祭り」はあると思うのだが、ここ宇佐美では、地域の若い有志たちが立ち上がって年1回、宇佐美を盛り上げるためのUsamiフェスを続けてきた。飲食、物販、体験、ステージイベントと構成は地域の「お祭り」と同様ではある。
第9回を迎えた実行委員会の皆さんは静岡県文化プログラムへの応募は10周年に向けて、そしてオリンピックイヤーだから、という記念で応募した、と当初聞いていたが、伴走しているうちに、「この人たちはやはり自らフェスを立ち上げただけある」と思わせるようなパワーを目の当たりにした。実行委員会の皆さんは「アート」と言ってもピンとこない様子ながらも、地元在住のアーティストたちを自ら見出し、関わり方を考え、中学校とのコンタクトもたちまち取って制作ボランティアの約束を取り付ける。そして当日、見事にそれは「宇佐美の風景」となっていたのである。
しかしそれはフェスに来ていた地元の人たちの振る舞いと空気感と言ったらいいだろうか、彼らの「フェスへの信頼感」が、その新しいはずなのに、どこか馴染んだ光景となったことに一役買っていることに気づく。そう、改めてこれはまさに地元の現代版「お祭り」なのだ。しかも単なる飲食、物販、体験、ステージイベントだけではない、背後にある有志たちの思いが色濃く反映され、地元の人たちもそれを理解しているのだろう。
10周年を迎える2021年度は、実行委員会の代替わり、アートプログラムの充実や、コロナ架でできなかった観光との連携、将来の経済的自立などまだまだ考えることは多いが、伴走をしていてこのフェスには実現に向けて高いポテンシャルがあるように感じた。
(佐野直哉)