かけがわ茶エンナーレ実行委員会

団体概要

「かけがわ茶エンナーレ」は、掛川市の地域資源である「茶・茶産地」と「アート」を融合させ、地域の魅力を再発見することを目的とした3年に1回の地域芸術祭である。
同市では、2015年に「掛川市文化振興計画」を策定。「地域資源を活かした新たな掛川文化の創造」を基本施策の1つとして、「掛川市総合計画」をはじめとする市の主要な計画において「かけがわ茶エンナーレ」を重要プロジェクトに位置付けており、【「茶縁」で文化芸術と市民と地域を結び、市の魅力を創造・発信する「まちづくり芸術祭」】として、市をあげて取り組んでいる。
2017年に第一回を開催し、山口裕美氏を総合プロデューサーとして、総勢約90名のアーティストが参加した。第二回はコロナ禍の影響により、2021年秋に会期を変更。「超日常茶飯事」というテーマのもと、プレイベントやプロモーション活動を進めている。

ホームページ

https://www.chaennale.jp/

2020年度
かけがわ茶エンナーレ2020

事業内容

1.2021年度の延期開催に向けた準備

新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、2020年5月に開催延期を発表。同年9月に再び実行委員会を開き、2021年秋に「かけがわ茶エンナーレ2020+1」として開催することを決定した。テーマは、当初より発表していた「超日常茶飯事」を引き継ぎ、「かけがわ茶エンナーレ」を市民や参加者にとって「日常」を「超」える挑戦の機会とするとともに、コロナ禍における新しい生活様式に適した文化振興を目指して準備を進めている。

 

2.プレイベントの実施

芸術祭自体は延期となったが、市民の文化芸術活動が継続できる環境づくりを目指し、下記の活動に取り組んだ。

 

(1) 宮城まり子氏顕彰事業「ねむの木学園のこどもたちと宮城まり子美術展」

日 程

2021年3月18日(木)~3月31日(水) 【計13日間】

会 場

掛川市二の丸美術館(掛川市1142-1)

内 容

掛川市の文化振興に大きく貢献された宮城氏を偲び、1年の節目に合わせた展覧会として、ねむの木学園の生徒たちによる作品展示のほか、宮城氏および同学園を紹介するパネル展示を実施。

「ねむの木学園の子どもたちと宮城まり子美術展」第2展示会場 (写真提供:かけがわ茶エンナーレ実行委員会)

(2) 天浜線アート化プロジェクト

かけがわ茶エンナーレ開催に向けた天竜浜名湖鉄道沿線住民等への広報として、オリジナルデザインでラッピングした車両「茶エンナーレ号」を運行。2019年度から継続実施。

 

「かけがわ茶エンナーレ号」菜の花畑を走るかけがわ茶エンナーレ号 (写真提供:かけがわ茶エンナーレ実行委員会)

(3)「2020人のベニヤ人」制作教室

日 程

2020年7月~9月

会場・対象

6小学校と1施設
(千浜小、原谷小、佐束小、東山口小、大渕小、曽我小、つくし会館(子ども会))

内 容

「ベニヤ人」とは、「茶」と「生物・物体」を掛け合わせた架空の生き物を考え、それを3ミリほどの厚さのベニヤ板に描いて切り抜き、アート作品として展示するもの。県内在住のアーティスト、赤堀マサシ氏が考案したプロジェクトである。2020年度は、コロナ禍においても子どもたちの創造力の継続的な向上をめざすため、小学校等の体験講座として展開した。

「ベニヤ人」(2020.8.4 原谷小) (写真提供:かけがわ茶エンナーレ実行委員会)
「ベニヤ人」(2021.4 掛川市役所) (写真提供:かけがわ茶エンナーレ実行委員会)

《担当コーディネーターの振り返り》

2021年4月、32体の「ベニヤ人」が、掛川市役所の屋外各所に現れた。まだ私は見に行くことができていないが、それらを探して歩きまわるのはさぞ楽しいだろうなと思う。2021年秋の「かけがわ茶エンナーレ」では、この生き物が2021体、一同に現れる予定だという。どんな光景が見られるのか、今からワクワクする。

この生き物が「架空」であることが面白いと思う。今のコロナ禍という、非常に困難な現実を乗り越えることができるのは、想像したり妄想したりする力。すなわち「創造力」がとても重要なのだということを、私は2020年をなんとか生き延びて痛感した。彼らベニヤ人は、日常のなかのちょっとした隙間で、コロナ禍/後の幸せや楽しみを想像(創造)する大切さを語りかけてくれるのである。

「かけがわ茶エンナーレ2020+1」は、市民や参加者にとって「日常」を「超」える挑戦の機会となることを目指している。先ほどの「ベニヤ人」のように、アーティストの視点や先導していく力を借りながら、市民とアーティストがどのように掛川らしさやその人らしさを表現していくのか、その底力を見せてくれることを期待している。

(立石沙織)

2019年度

かけがわ茶エンナーレは、2015年度から2017年度にかけて3年間(千日)をかけて推進された茶文化創造千日プロジェクトとして、2017年に第一回を開催。「茶・茶産地×アート」の視点から、掛川の魅力を再発見する芸術祭である。

2019年度は、翌年に控えた第二回の本展開催に向けて、市民の茶エンナーレに対する理解促進と機運醸成を目的としたプログラムやプロモーション活動等に力を入れて取り組んだ。

 

1.「茶エンナーレ 2020」の検討・調整

二回目となる「茶エンナーレ2020」は、みんなの思いを形にするまちづくり芸術祭を目指し、文化振興だけでなく観光、商業、茶産業など、多岐にわたる分野が参画した実行委員会を新しく組織し、基本方針や企画内容の検討および調整を行った。

 

2.プレイベントの実施

① キックオフイベント:オチャノキプロジェクト 「オチャノハ」贈呈式 &緑茶で乾杯

日 時:4月 23 日(金) 11:00~11:30
場 所:掛川市役所前広場
内 容:茶樹作品の寄贈、テープカット、掛川茶で乾杯

② 令和記念イベント :
オチャノキプロジェクト 「茶縁結び企画 vol.1 オチャノキに『純愛』の花を咲かせよう!」

日 時:5月 1 日(水祝) 9:00~16:00
場 所:掛川市役所前広場
内 容:お茶の花カードに思いを書いて結ぶ 写真撮影・プレゼント

 

③「市民プログラム 2019」

2017年から継続的に取り組んでいる市民プログラムは、応募数が年々増加しているほか、市民とアーティストの協働の機会も生まれている。

公募期間:2019年5月17日~21日
実施期間:2019年9~12 月
実施プログラム: 11 プログラム

④ラグビーワールドカップ 2019 :静岡大会 「茶文化」でおもてなしイベント

日 時:2019年9月 28 日(土) 10:00~16:00
場 所:掛川城公園三の丸広場
内 容:市民プログラム 2019 など 14 事業を実施

 

⑤天浜線「茶エンナーレ号」出発式

日 時:2019年11月 28日(木) 10:00~10:30
場 所:天竜浜名湖鉄道掛川駅
内 容:テープカット ラッピング列車 「茶エンナーレ号」の毎日運行

⑥「掛川おべんとう画用紙」説明会&プレ展示

日 時:2020 年2月 14 日(金)~28 日(金)
場 所:掛川市役所 3階テラス
内 容:根洗学園松本園長による趣旨説明と展示会

《担当コーディネーターのふりかえり》

3年に1回のトリエンナーレ形式で開催している「かけがわ茶エンナーレ」。第1回(2017年度)の目的と成果である《文化の起爆・覚醒、「茶縁の種まき・芽生え」》を踏まえ、第2回(2020年度)の目的を《市民の思いを形にする、「茶縁を育み広げる」》とし、活動しています。

2019年度は、各分野を代表する市民で組織する実行委員会と、掛川市の複数の課が横断的に関わる事務局体制によって、産業(茶産業含む)、観光、教育、福祉など、市内の現状を多面的にとらえながら、計画策定を進めてきました。また、市民プログラムの団体に対して企画内容や収支がステップアップできるよう事務局が細やかなサポートを行なうなど、市民と文化芸術の距離が少しでも近づくような取り組みに注力していることが茶エンナーレの特徴の一つです。

茶エンナーレのゴールは芸術祭を開催することではありません。茶エンナーレで培ったネットワークを同芸術祭の開催以後にどうつなげていくかということを常に意識しながら市内全体で本展を盛り上げていくことに期待しています。

(立石沙織)

2018年度

2017年に初めて開催した茶エンナーレでは、掛川市の人・物・自然・施設といった地域資源の魅力を、来訪者はもちろん市民においても、改めて見直す機会となりました。また、市内6エリアの展示会場などで、お客様をおもてなしするための自主的な市民活動の芽も生まれました。

このように表出したさまざまな地域資源をさらに育み、地域の可能性や価値を高めることを目的に、トリエンナーレとして2020年の2回目の開催を目指します。

2018年度は、1回目の開催の効果を十分に検証した上で、2回目の開催の目的を明確にし、基本構想や実施体制を検討します。

 

A 実施体制の強化

第2期実行委員会を立ち上げ、3年後の事業開催に向けて、事業の内容や展開、運営体制・方法などを検討し、具体的な実施計画を策定して実施体制を強化します。

B 市民の気運醸成

2017年事業で生まれた「市民活動の芽」を育むため、市民活動団体への支援を行うとともに、市民活動団体と協働でプレイベントを開催して、掛川市民全体の文化芸術への気運を高めます。

 

2017年度

アートが いきづく茶産地へ。
~茶文化創造千日プロジェクト~

かけがわ茶エンナーレ アートがいきづく茶産地へ

日本有数の茶産地・掛川市は、美しい茶畑が市内全域に広がり、海から山へつながる大自然を抱く、奥深い歴史と豊かな文化が息づくまちです。「かけがわ茶エンナーレ」は、この掛川市の自然、歴史、文化といった地域資源を最大限に活用し、さらに「茶・茶産地」と「アート」を融合させた展示やパフォーマンスを展開し、地域の魅力を再発見することを目的とした地域芸術祭です。

日本有数の茶産地、静岡県掛川市。美しい茶畑が広がり、はるかな歴史と豊かな文化が息づくこの地で、2017年10月「かけがわ茶エンナーレ」が幕を開きます。「かけがわ茶エンナーレ」は、掛川市が世界に誇る「茶・茶文化」と「アート」を融合させたアートプロジェクト。
アーティストと市民、地域がひとつになり、掛川市を舞台に、アート作品の展示やパフォーマンスなどの多彩なプログラムが展開されます。「アート×茶・茶産地」の視点から、掛川市を見つめ直すことで、いままで見たことのない風景や気づかなかった魅力に、きっと出会えるはずです。

名 称

かけがわ茶エンナーレ

開催日

平成29年10月21日(土)~11月19日(日) 30日間

会 場

静岡県掛川市
(原田・原泉エリア/東山・日坂エリア/五明エリア/まちなかエリア/横須賀エリア/大東エリア)

主 催

かけがわ茶エンナーレ実行委員会

会 長

日比野秀男

実行委員長

大木敏行

総合プロデューサー

山口裕美

支 援

静岡県文化プログラム推進委員会

助 成

文化庁、一般財団法人地域創造

特別協賛

資生堂、資生堂アートハウス、資生堂企業資料館