2018-11-25【NPO法人atamista】アーツ・プロジェクトスクール@熱海 for ATAMI ART FAIR 2020
先だってスクール生募集を行っていた、NPO法人atamistaアーツ・プロジェクトスクール@熱海 for ATAMI ART FAIR 2020が、11月23日(金)から25日(日)に開催されました!
これは、熱海ならではの魅力的なコンテンツを素材に、プロジェクトの企画立案を行う実践型の人材育成プログラム。
一般社団法人非営利芸術活動団体コマンドNが全国で展開するアーツ・プロジェクトスクールの「熱海校」という位置づけですが、他校が数ヶ月の受講期間を有するのに対し、熱海は3日間のみ。アーツ・プロジェクトスクール初の短期集中型です。
さらには2020年の「ATAMI ART FAIR 2020」を念頭においた、小規模アーツプロジェクトの実践(2018年10月〜2019年1月)を軸としているのが大きな特徴です。
4〜5人で組んだ計5つチームに、それぞれ企画提案する会場が割り当てられ、事業性を担保しながら実現可能なプロジェクトを考える…、それも3日間で!
折々でゲスト講師が登場し、グループワークが進むヒントになる多角的な内容のレクチャーを行ったり、メンターと呼ばれる講師陣が、チームごと個別にアドバイスを行ったりするような時間もありました。
このスクールで重要なのは「自分を開くこと」。
企画を「提案」、そして「実現」まで持っていくためには、チームメンバーの一人一人がトコトン話し合い、時に自分のプライベートな部分をさらけ出すこともあるそうです。
アートやアーツなるものは、自身や物事の深層にあるものを掘り起こしたり、それを表の世界へ開いていこうとする行為だからこそ、企画者自らが自身の本質や哲学と対峙する瞬間が訪れるのは、必然なのかもしれません。
参加者のみなさん、時に難しい表情を浮かべながらも、終始楽しそうに取り組んでいらっしゃったのが印象的でした。
関東にも近い、公共交通の利便性も高い、そんな熱海の立地的な魅力もあって、今回は熱海在住者だけでなく、関東近郊や静岡東部からと幅広い参加者が集まりました。
元々熱海市は、NPO法人atamistaを中心に熱海リノベーションまちづくりを進めていることで知らていて、積極的に起業支援を行い、様々な担い手の方がここ熱海に移住されています。
自身も移住して5年、アーティストであり今回のプログラムの中心となった戸井田雄さんは、「今回のスクールを通して、熱海でこれだけの人とアートの話ができるようになったということ。このことが素直に嬉しい」と最後の挨拶で話していました。
こうした出会いが次なる動きやコミュニティを生んでいくのだなあと感じました。
小さなことだけれど、とても大事なこと。今回の芽生えが、今後一つでも花になることを期待して。この成果は3月に熱海で成果展といった形で広く発表できることでしょう。
今後の動向もどうぞおたのしみに!
立石 沙織 コーディネーター
静岡文化芸術大学でアートマネジメントを専攻。ギャラリー勤務などを経て、2011年「黄金町バザール2011(神奈川県横浜市)」コーディネーター。2012年〜2014年「日和アートセンター(宮城県石巻市)」アートプログラムコーディネーター。2014年よりNPO法人黄金町エリアマネジメントセンター(神奈川県横浜市)にて広報担当として勤務、現職。
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