松崎町「絲」conceptによる「野山 no LIFE」が11月25日(土)、26日(日)の二日間で開催されました。
25日は牛原山のお散歩会と、ゲストを迎えての講演会。
26日は、牛原山の芝生広場を会場に山を遊び尽くす3つのプログラムが用意され、地元の子どもたちだけでなく、静岡や東京から参加された家族連れたちも一緒になって楽しんでいました。
僕は3つのうちの一つで、植物に詳しい講師の方と山を散策して野草を集め、それを材料にみんなの昼ご飯をつくる「ハラッパ食堂」に参加しました。
3種類の植物を集めるミッションを与えられ、みんなで探して歩いていきましたが、植物を採る意識で山に入るとそこに生えている植物の種類の多さに驚かされます。もう冬も間近だというのに、夏だったら多すぎて見分けがつかないんじゃないか、と思うほどでした。
このグループには初めから知り合いだった参加者はおそらくいなかったと思いますが、次第に会話が弾みだします。しかし、やっぱり子どもたちの方がそこは一枚上手。始めはお母さんにベッタリだった子たちも積極的な子の動きに刺激を受けたのか、しぐさの真似や「こんなのできる?」といった提案などをしながら、いつの間にか一緒になって遊びをつくり出していました。
途中、一人の男の子が気付かずに落とした袋を拾って渡そうとしたけれど、一緒にワイワイしていたというのに相手の名前を知らないことに気付き、「ねえ!」としか呼び止める手がないのが微笑ましかった。
戻ってからは調理をして、別のグループが木や葉っぱでテーブルセッティングをした机に料理を盛り付け、きこりさんたちと薪を割ったりしていたグループが作った箸をつかってみんなでおいしくいただきました。その後は特にプログラムは用意されておらず、散策したり、おいかけっこしたり、薪割りを続けたり、それぞれ自由に山を楽しんでいました。
この日、会場の芝生広場に生えている一本の木が毛糸の編み物でカラフルに装飾されていました。海外だとヤーンボミングと呼ばれ、予告なしに編み物でいろいろなものを覆ってしまう一種の遊びです。これは事前に町の人たちがそれぞれ自宅で編んだものをつなげたそうですが、参加した人たちのいたずら心が刺激されたのか、もっとやろう、もっとやろう、と密かに盛り上がってきていると聞きました。来年あたり、牛原山…もしくは町中のいたるところに毛糸で覆われた物が見られるかもしれません。