文化やアートをめぐるさまざまなこと。
アーツカウンシルしずおかの目線で切り取って、お届けします。
いっぷく
vol.67
第3回MAW茶会レポート ゲスト:写真家 菅原康太さん
(プログラム・コーディネーター 立石沙織)
マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)のその後をゆるゆると追いかけるインスタライブ「MAW茶会」。写真家の菅原康太さんをゲストに、第3回を開催しました!
元々旅好きだったことをきっかけに写真家になったという菅原さん。昨年度のMAWで東伊豆町稲取地区に滞在したときの印象を尋ねると「稲取の人はみんな優しい、悩める人も行けば癒される場所だと思う」とのこと。
小さな路地を歩けば港町らしい暮らしの風景や音、匂い、人々の関わりに触れられる、、そんな魅力に惹きつけられて、MAW後も自身の仕事のロケ地としたり、プライベートで家族を連れて遊びにきたりしているのだそう。
そうして何度か再訪するうち、「旅人」の受け入れを担当したホストの合同会社so-anさんと意気投合し、「稲取とわたし」というプロジェクトを立ち上げました!
これは「写真」を媒介に、この地に暮らす市井の人々に光を当て、稲取の『今』を残すプロジェクト。
「写真を撮影しましょう〜!」を口実に対話を重ねることで、「撮る⇄撮られる」瞬間をできるだけ楽しい記憶として刻み、「自分が『今、ここにいる』ことを実感してほしい」と菅原さん。
町をぶらぶら歩きながら、気になった人にいきなり声をかけていくそうですが、稲取の人は「稲取のためだったらいいよ」と受け入れてくれる人が多いそう。自分だったら…を想像すると、緊張して反射的に遠慮してしまいそう…
それでも稲取のみなさんが受け入れてくれるのは「町のこと、この町で生きる自分たちのことに誇りやリスペクトがあるからなのでは」という話になりました。「写真」という表現が、実は人々の無意識的な思いを照射するものになるとは、、、今回の茶会の大きな気づきになったのでした。
このプロジェクトははじまったばかり。どこでどのように発表するかはまだ決まっていないそうなので、いつか見られる日を楽しみにしています!
そして実はこの茶会、これまでゲストを(ゲリラで)招待することが続いているのですが、今回は合同会社so-anの荒武悠衣さんと、寝る直前だった看板娘こはくちゃんにご参加いただいちゃいました…!
稲取という地域と日々丁寧に向き合いながら、宿の運営をとおして誰かのかけがえのない体験につなげたり、人と人の出会いのきっかけをつくったりする合同会社so-anのみなさんの存在もまた、この地の魅力だということを感じた夜でした
木曜夜の貴重な時間帯にご参加いただいた菅原さん、荒武悠衣さん&こはくちゃん、ご視聴いただいた皆々さま、本当にありがとうございました!