CULTURAL RESOURCE DATABASE

ふじのくに
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旧マッケンジー邸

マッケンジー氏は、アメリカの貿易商社の静岡支店長として1918年(大正7年)年に来日しました。日本茶輸出のさきがけとして、静岡県の茶の輸出に力を尽くし、日本の美術工芸にも関心が高く、その収集を楽しんでいたそうです。
1940年(昭和15年)、永住のための邸宅を富士山が見える海辺の当地に建てましたが、太平洋戦争に突入すると強制的に帰国することになり、戦後再びこの屋敷に戻り昭和26年に静岡の地で亡くなりました。
その後、マッケンジー氏の夫人エミリー・マッケンジー氏は、静岡で恵まれない子供たちを支援し、クリスマスには子供たちを招待したといわれ、昭和34年には「静岡市名誉市民第1号」に選ばれ、後に社会福祉法人エミリーを設立しましたが高齢になり、帰国する際に福祉に役立ててほしいとこの家を静岡市へ寄贈しました。
旧マッケンジー邸の建築はアメリカ人宣教師ヴォーリズが行い、アメリカ式の建築を数多く手掛けました。住生活を中心に考え、そこにアメリカ製の設備を導入し、日本の風土に順応した洋風建築を目指しました。
白壁に赤瓦がはえるスペイン風の邸宅で、南国風の外観とは対照的に室内は落ち着きのあるゆったりとした空間が広がっており、リズミカルな外観を作り上げる様々なタイプの窓は、光のしかけとなって室内に表れます。

所在地 静岡県駿河区高松2852
問い合わせ先 054-221-1066(静岡市文化財課)
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