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ふじのくに
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旧静岡三十五銀行本店(静岡銀行本店)

銀行の創立は、明治10年(1877年)までさかのぼります。
静岡第三十五国立銀行が本通二丁目に開業し、その後県内の他の国立銀行を合併し、明治30年、私立の三十五銀行になります。昭和に入るとさらに合併が進み、昭和12年、三十五銀行と旧静岡銀行が合併して、静岡三十五銀行が設立され、昭和18年これに浜松の遠州銀行が合併し、現在の静岡銀行の設立となります。
現在の静岡銀行本店の建物は、昭和初期静岡県内の銀行本店建設ラッシュの中、三十五銀行本店として昭和6年に建てられました。ところが昭和15年に市内は大火に見舞われ、さらに昭和20年6月19日静岡空襲にあいます。本店が建つ交差点が爆撃中心点でしたが、爆撃に耐えました。関東大震災後に設計計画されたな鉄骨鉄筋コンクリート造の建物であったため、耐え抜くことができたといわれ、焼け残った本店は、当時、静岡市内の諸官署、銀行、会社など37団体の仮事務所として提供されました。
建物の建設にあたった、中村與資平は明治13年、現浜松市東区天王町に生まれました。東京帝国大学建築科卒業後は、朝鮮半島で51棟もの建築を手掛け、韓国近代建築の歴史に一時代を画したといわれます。帰国後、関東大震災の復興事業に携わりました。静岡県では公共施設や銀行の設計を数多く行ない、静岡市内には静岡県庁本館と静岡市役所本館、浜松市内には旧遠州銀行本店(静岡銀行浜松営業部)と旧浜松銀行協会(木下恵介記念館)が残ります。

所在地 静岡県静岡市葵区呉服町1-10
問い合わせ先 054-254-3111(静岡銀行本店)
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