脇屋義助と足利直義が戦った「手越河原の合戦」の際、麻機の豪族・岩崎時光が脇屋側に味方し、脇屋側が勝利しました。
脇屋義助は岩崎家の屋敷を訪れました。すると岩崎家の屋敷には時光の姉・秋野とその娘小菊が来ており、脇屋義助は小菊を見初めました。
やがて小菊は女の子を産み小葭(こよし)と名付けましたが、小菊は産後3日で亡くなってしまいました。小葭は祖母・秋野に育てられ美しい娘に育ちました。
しかし、小葭が14歳の時、祖母は病になり、心配した小葭は信仰していた神社にお参りしようと舟に乗って川の中ほどまで進んだ時、突然川の水が濁り引きずり込まれてしまいました。
これを聞いた秋野は病を押して河畔に行き、子葭を引きずり込んだのは河童であるとして「この婆が憎い河童を退治して沼の守り神になろう」と言って、川に身を投げてしまいました。
村人たちは秋野と小葭を哀れんで、川畔で大施餓鬼を催したとき、急に川の水が逆巻きやがて、水がおさまると、その後河童に引きずり込まれる者はいなくなりました。村人たちは秋野を「諏訪大明神」として祀ったとつたわります。
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