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ふじのくに
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海からあがったお地蔵さま

縁起によると「小川のお地蔵さん」で知られる本尊は、明応9年(1500)に浜通り城之腰の海上に光が現れ、漁師の網にかかって引き上げられた地蔵尊でそのときに海上の『海』と地蔵の『蔵』をとって『海蔵寺』と改めたという。また、小泉八雲の小説『漂流』の題材となった『甚助の板子』は、江戸末期に焼津から讃岐に向かう途中、伊勢沖で遭難し、三昼夜ひたすら小川のお地蔵様を念じ続けた船乗りの天野甚助がこの板子につかまって助かり、御礼に奉納されたというものです。紀伊徳川家との関わりも深く、海上安全、川除け、五穀豊穣にご利益があるとされる。安倍川や藁科川、大井川の流域には今でもお地蔵様の魂を分けてさし上げた川除地蔵が多く存在する。
※甚助の板子は現在焼津市歴史民俗資料館に保管されています。

所在地 静岡県焼津市東小川6-3-35 海蔵寺
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