潮風に冴え、人々に美しさと安らぎを与える松風の音を表現した「ざざんざ」にあやかってその名がつきました。
2匹の蚕が共同で作った糸を丁寧に織り上げ、色付けに自然の草木や植物を用ることで絹独特の光沢と暖かな風合いを生んでいます。
「ざざんざ織」この一風変った名前の織物は、いわゆる紬(つむぎ)の織物です。
創作者は、浜松市中島町の平松実氏。平松氏は昭和3年、柳宗悦が提唱した民芸運動に深く共鳴し、自ら民芸運動の一翼をになって工芸的織物の創作を始めたのです。平松氏の家は、代々織物業を営んでいましたが、機械によらない織物を創意工夫し、その結果、昭和4年「ざざんざ織」を完成させたのです。
ざざんざは「颯々」とも書き松風の音を表現したもの。古く当地に有名な松があり、足利将軍義教がその松の下に宴を催した折、「浜松の音はざざんざ…」と詠んでからざざんざの松と呼ばれるようになり、広重の五十三次にも描かれています。潮風に冴え千古の緑を連想させ、永久に変りなく人々にその美しさと安らぎを与えるような松にあやかって、平松氏はこの名を命名したといいます。
静岡県郷土工芸品振興会HPより
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ふじのくに
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ざざんざ織
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