志戸呂焼は、渋みがあり深みがある古式豊かな風情を漂わせているのが特徴です。
この素朴な渋い色合いは、飾る花や他の器などとの取合せを苦にしません。周囲と協調しながらも存在感がある。そんな焼き物は日常のあらゆるシーンに自然にマッチしてくれます。
志戸呂焼を残す現在の金谷地方一帯は、昔から質の良い陶土に恵まれており、志戸呂焼が誕生したといわれる室町時代前から焼き物が盛んだったらしく、多くの窯跡が残っています。当時は、自分たちで使う壺やかめ程度のものをやいていたのです。
志戸呂焼の名前は、昔、大井川の西金谷の宿一帯が志戸呂郷と呼ばれており、そこで作られた焼き物であったことから、その地名をとって、「志戸呂焼」と名付けられたもので、後にかの小堀遠州に好まれ、"遠州七窯"の一つにも数えられ、全国的にその名が知られている焼き物です。
その起源については、古文書や研究家によって大永年間成立説や瀬戸陶工により成立する説、慶長年間成立説などいろいろな説が語られていますが、いずれも古窯跡の実態と合致せず、はっきりと決まった定説はありません。
静岡県郷土工芸品振興会HPより
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志戸呂焼
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