白羽の遠州灘海岸に突出する尾高地域には「風蝕礫」と呼ばれる学術上貴重な珍しい礫の産地として知られています。風蝕というのは、強い風に吹き飛ばされる砂粒によって、堅い岩石や礫の表面が削られる現象で、よほど強風であるかち、砂が吹き飛ばされやすいようによく乾燥しているかでないと、見ることができない現象です。したがって砂漠のような乾燥地帯には多く認められる現象ですが、わが国のような湿潤地帯では珍しく、わずかに、風当たりの強い伊豆大島、三原山の旧火口部にあった砂原と、南海の孤島の中硫黄島に発見されたに過ぎませんでした。
ところが、昭和17年に御前崎海岸を調べていた、当時地元の小学校の教育であった栗林澤一氏によって、ここに大量の風食された礫のあることが発見され学会に報告されました。島を除いては我が国唯一の産地であること、風蝕された礫の数が莫大であること、その形がしっかりしていることなどが高く評価され、国指定の天然記念物として指定されました。
風蝕礫には、その表面に風蝕によってつくられた鋭い稜角(かど)があるのが普通です。もともとして知られています。もともとこの土地の礫は洪積世のある海進時に、海の波によって円く磨かれており、しかもその質は堅固なものばかりです。
円礫の表面につくられた稜角はただ1本である場合(単稜石)と複数である場合とがありますが、複数のもののうち3つの稜角があるものを三稜石と呼んで、風蝕礫の代表のように珍重しています。
御前崎市HPより
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白羽の風蝕礫産地
所在地 | 御前崎市白羽 |
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