アーツカウンシルしずおかの主催事業「マイクロ・アート・ワーケーション(MAW)」は3年目を迎え、今年も9月から県内各地で「旅人(アーティスト等)」の滞在がはじまります。これまでの2年で、参加してくれたホストは延べ28団体、旅人は延べ99人となりました。
最近では、「滞在後もホストと旅人の関係が続いている」、「旅人自身の活動にも変化が生まれている」というエピソードを耳にする機会も増えてきました。
せっかくなので、旅人のみなさんともっとざっくばらんに話をする機会をつくりたい、そこで聞き出すエピソードはもっと多くの人にも聞いてもらいたい、と思いつき、このたび「MAW茶会」と題したインスタライブを配信します。
たった一週間の出会い(MAW)で一体何が起きていたのか、それが次につながっているのか/いないのか、旅人の方から直接お話を聞いていく公開インタビュー。肩肘張らず楽しくシェアする機会になればと考えています。
第6回 MAW茶会
〜マイクロ・アート・ワーケーションのその後をゆるゆると追いかけるインスタライブ〜
第6回のゲストは、2022年度に浜松市天竜区龍山町に滞在した旅人、本原令子さんです。
陶芸家で美術家の本原さんは、陶を使って制作する作品のほかに、地域に住む人々の台所にお邪魔して、その家の定番料理を一緒に作ったり食べたりしながら会話を記録する、アクションリサーチプロジェクト「Kitchen Stories」 を展開しています。
昨年のMAWにおいても、実際に3名のお宅にうかがって、料理をしながら会話したようすがnoteに残されています。
noteはわずか7日間の旅の記録ですが、「食」という暮らしの土台をつくる営みを共有することを通じて、その場に居合わせていない私たちにもその人の輪郭、人物像が自然と浮かびあがってきます。
本原さんの「地域の人と、その人の台所で、料理する」という独特な滞在について深掘りしてみたい。そう思って6回目のMAW茶会にお招きしました。
このリサーチプロジェクトは、今年の夏、エストニアで展開してきたそうです。
日本からははるか遠い地にあるエストニアと、静岡県の端に位置する小さな龍山町をつなげてお話しするのも面白いかもしれません。
ぜひ、みなさんもお茶やお菓子などを持ちよってご参加ください。
配信日時 | 2023年 12月 4日(月) 20時〜21時予定 |
配信アカウント | https://instagram.com/artshizuoka |
ゲスト | 本原令子(陶芸家/美術家) |
聞き手 | 立石沙織、若菜ひとみ(アーツカウンシルしずおか) |
ゲストプロフィール
本原令子
多摩美術大学美術学部グラフィックデザイン科卒業、ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)セラミックスアンドグラス修士課程修了。陶芸を軸にコンセプチュアルなアプローチで制作を行う。「土さえあれば何でもできる」をテーマに、静岡市の登呂遺跡を舞台にしたアートプロジェクト「ARTORO(アートロ)」の活動を記録したエッセイ「登呂で、わたしは考えた。」を執筆。2022年、名古屋の港まちに住む人々の台所で一緒にご飯を作り、食べながらの会話を記録した「Kitchen Stories」を刊行。
本原さんの龍山町で滞在中の様子