戦国時代、遠江は今川氏の支配下にあり、地域の拠点である引間城は飯尾氏が城主を務めた。飯尾氏は賢連、乗連、連龍の三代の名が知られている。中区成子町東漸寺は、豊前守乗連が開祖となっており、その子連龍の五輪塔がある。五輪塔の西側には鬼子母神像があり、伝説では子供に恵まれなかった飯尾氏が日礼上人の勧めで、鬼子母神に祈願したところ、子供に恵まれたとされる。
連龍は今川氏からの目付役として井伊谷城主井伊直平の家老も務めていた。しかし、今川義元が桶狭間で討死にすると、徳川氏や武田氏の動きが活発化し動揺する遠江の中、家康と通じ、今川氏とは対立するようになった。その後、今川氏真とは和睦するが、永禄8年(1565)12月20日、駿府に呼び出され、騙し討ちにされた。寺の過去帳では、事件の舞台は駿府城二ノ丸とされるが、駿府にあった飯尾邸とも伝わる。東漸寺は戦火で焼失しており、現伽藍は全て戦後に復興されたものである。
はままつ石塔めぐりより
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ふじのくに
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- 寺
- 浜松市
東漸寺
所在地 | 浜松市中区成子町28 |
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