王子製紙は、渋沢栄一の尽力によって明治6年(1873年)『抄紙(しょうし)会社』として創立され、本社を東京の王子に置き、明治8年(1875年)には王子工場を操業しました。そして明治22年(1889年)、日本で最初の木材パルプ工場が浜松市の気田(けた)に建設されました。
この地を流れる気田川上流には、当時、原料となる原生林があり、また材料や製品の運搬に豊富な水量の川が使えること、さらに水力発電施設の建設が可能だったことから建設場所として選ばれました。最盛期には気田工場に300名以上の従業員がいたようですが、大正期には原木を取り尽くし、大正12年(1923年)に閉鎖となりました。
現在残るのはレンガ造りの旧製品倉庫のみで、工場閉鎖後には学校の講堂、事務所、図書館など様々な用途に使用されてきました。県指定文化財の建物は春野中学校の敷地内に建ち続けており、中学校窓口で受付後、内部を見学することができます。
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ふじのくに
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旧王子製紙製品倉庫
所在地 | 静岡県浜松市天竜区春野町気田380-2 |
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問い合わせ先 | 浜松市春野文化センター 053-989-0200 |
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