平野(ひらの)の盆踊りは、男踊り、女踊り、中踊り、送り出しなどで構成されており、祖霊を踊りの場に迎え入れ、最後に送り出すといった盆踊り本来の意義を行っており、同じ大河内(おおこうち)地区にある有東木(うとうぎ)に伝えられている踊りと同系統の盆踊りですが、詞章や踊りの所作に少しずつ違いが見られます。
平野には享保七年(1722年)の墨書のある太鼓や近世後期に記された盆踊りに関する帳面や詞章本など、盆踊りの歴史を物語る貴重な資料も残されています。現在伝承されている演目は、男踊り、女踊りともに6演目ずつで、踊り手たちは右回りに円陣をつくりコキリコやササラといった古い楽器を採り物にして、太鼓と歌出しの音頭に合わせて踊ります。また、踊りの途中には、陣笠を被った中踊りが登場します。
こうした古風な盆踊りはかつて安倍川流域で盛んに踊られていたようですが、現在では平野と有東木で伝承されるのみとされています。
平野の盆踊りは、県の無形民俗文化財に指定されています。
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平野の盆踊り
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