ある村でお百姓たちが田植えの準備をしていました。
その日は夜も遅くなってしまい、途中で家に帰ったのですが、翌日田んぼに行くと田んぼができているのです。不思議に思った百姓は奥さんにこの事を話すと「お前さんの代かき(田植え準備)が早かったんだろう」と取り合ってはれませんでした。
不思議に思いながら、盆も夏も過ぎ稲刈りも終わったころ、百姓は近所の人たちに田植えの時の体験を話すと「実は俺の所も…」と次々と同じ体験をしたと話しだしました。
よく聞くと、この不思議な代かきは毎年繰り返されて行われている、と言う事がわかりました。
やがて10年に1度の祭りの日がやってきて、地蔵堂を開けるとお地蔵さんの衣に泥がついていました。これを見て、田植えの時期の不思議な体験が思い起こされ、村の人たちは話し合いこのお地蔵様を「代かき地蔵(しろがきじぞう)」と呼ぶようになりました。
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代かき地蔵
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