遠州灘の砂丘には、毎年5月中旬から8月下旬にかけて、150頭近くのアカウミガメが産卵に訪れ、夜の砂浜に上陸して卵を産み、明け方までに海へ帰っていく。
浜松市では「浜松海岸のアカウミガメ及びその産卵地」を浜松市指定天然記念物として指定しているが、絶滅の危険が増大している種として環境省レッドリストにもまた指定されている。
坪井町の東光寺には、「南海霊亀碑」が残されている。亀を象った台石の上に、由来が刻まれた六角の石柱が載せられている。それによれば、文化7年(1810)初秋の夜に遠州灘が荒れ、翌朝息の絶えた亀が打ち上げられていた。村人たちは深く哀れんで亀を葬って碑を建てたという。
また、舘山寺町の道脇にある亀塚は、堀江に漂着した亀を葬ったと伝えられ、石碑には文政5年(1822)と刻まれている。
現在もアカウミガメは市内の海岸に上陸するが、いずれの石碑からも江戸時代の人々が亀を神聖視し、大切に扱ってきたことがうかがえる。
はままつ石塔めぐりより
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浜松海岸のアカウミガメ
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